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●7月も半ばを過ぎ、鹿児島の梅雨がすっかり明けたので、早朝の散歩も清々しい行事になってきた。その日は何時もの様に、犬を連れてか犬に連れられてか、午前5時半に自宅を出た。(犬の名前はグレイスという。) |
| ●自宅から団地内の歩道付の道を10分程度歩くと、吉野から島津ゴルフ倶楽部に向かう道路に出る。団地内ではグレイスをロープで繋いで歩いているが、この道に入ると放して歩く。車も時々通るので、なるべく道の端を歩くように心がけている。その道を左折して北に向かうとその先には、島津の森公園・マッシ-ゴルフ場・島津ゴルフ倶楽部と続く。何時もの散歩コースになっているこの辺りを、私は勝手に牟礼岡高原と名づけた。 昔の薩摩藩の交通の要所でも有った通りで、東目筋と呼ばれていた道らしい。大口筋や日向筋へと続く白銀坂もこの道から続いている。この道に入って15分程の間は、東側にそびえる牟礼岡の森の、背丈の高い杉木立に囲まれていて、空の明るさの割に路面は暗い気がする。旧島津の森公園の入口の所まで来ると、西側の視界が開けて明るくなってきた。 左にリバティグランドという運動場が有り、その先には左へと折れる道がある。その道を下るとアベ木川源流の赤滝へと通じている。通常の散歩コースは、高低差の少ないゴル場の方向へと進む。少し登り坂になってくる。5分ほど歩くと完全に森から抜けて、右も左も見渡せるようになり、ゴルフ場の緑の風景が、目の前に突然広がってくるのだ。 |
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●道は二股に分かれ、右への道には島津ゴルフクラブの入口の門が立てられている。白金坂へと続くのがこちらの道だ。左側の道は一般の道路で、青少年研修センターから蒲生方面へと続いている。 |
・マッシ-ゴルフ場(ミニコース)のクラブハウス |
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●早足で歩いてきたので、汗びっしょりの体には、吹き抜ける風が心地よい。高台に有るミニゴルフの駐車場までたどり着いて、歩く速度を徐々に落とし、クールダウンを行ってから歩を止めた。駐車場から、ミニコースのクラブハウスと牟礼岡の風車を写真に撮ってみた。この位置だと、南北に立ち並んだ風車の数多くが、手前から順番に見えている。時計を見ると午前6時だった。 |
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●さらに上の方には、島津ゴルフ倶楽部の先にある山の頂上の、NTTの巨大な電波塔が間近に映っている。一ヶ月ほど前に、その電波塔のある山に登って間近に見たことが有るが、高さ50mは有るような巨大な鉄骨の塔だった。姶良や加治木や、遠くは溝辺方面からも見える電波塔なのである。 この辺りの風景は、山を削り木を切り森を切り開き、人の開発の手が入った環境であり、本当の自然の姿とは少し違うのだが、それはそれで雄大なスケールが有り、美しく整った環境であり、重厚なオーケストラの交響曲が流れているような、深みのある緑の風景だ。綺麗な景色と清んだ空気を体一杯に取り込むように、両手をゆっくりと回して大きく深呼吸をした。 |
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・花畑を走り回るグレイス |
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●道端に咲いている花で、5月の初めから今でも満開を続けているタフな草花がある。山を切り開いた新しい道路の土手や、空き地等にたくさん咲いているのだが、名前が分らなかったので、後で調べてみたら「アラゲハンゴンソウ」と言うらしい。御供のグレイスが花畑の中で、はしゃぎまわっていた。 マッシ-ゴルフ場(ミニコース)のクラブハウスの南側の庭は、高台に成っているので見晴らしがよい。芝生の真中に一本の木があり、その木から落ちてきた木の実をグレイスが拾って食べている間に、ミニゴルフコースとその先に見える三井ニュータウン(牟礼岡団地)とを、急いでデジカメの中におさめた。 |
・マッシ-ゴルフ場と牟礼岡団地 |
打ちっぱなし練習場(奥行き350ヤード) |
●クラブハウスが有る高台の庭から芝生張りの斜面をゆっくり下って、通りに出た処には、先ほど高台から見下ろしていた、打ちっぱなし練習場の全体が左手に見えてきた。 ここの練習場は、横巾も広く奥行きは350ヤードも有るので人気が有る。両脇も奥にもネットや柵も無く、土手と植木で打球を受け止めているので、雰囲気をとても楽しめる。350ヤードの一番奥の少し先には、島津ゴルフ本コースのティーグラウンドが見えている。 飛ばす事が好きなプレイヤーは、ここで練習してみると良いと思う。でもどんなに飛ばす人でも、なかなか350ヤードには届かないもので、私などは何度チャレンジしても280ヤードそこそこである。 |
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●さあ、ここからは帰り道で、同じ道を引き返していく。今度は全体的にゆるい下り坂になるので、来た時よりも幾分早足になる。そしてそのテンポのよいリズミカルな足音と共に、山の中のたくさんの生き物達の鳴き声も聞こえて来る。数種類の鳥の声や、幾重にも重なる虫の音とカエルの合唱隊。笹の葉を震わす風の音等が、フルサラウンドの管弦楽団のように繊細に響き有っている。なんとも言えない生命の喜びを味わえる一時であり、この一瞬にはこの世の苦悩や不安や怒りや焦りを、忘れさせてくれる有り難い功徳が有る。 人は時として相手の反応に対して、己が思い込みによる感情の高ぶりを抑えきれずに、過剰な反応をすることで不要なトラブルに巻き込まれる事が有り、信念を貫く事と我を通す事の境目が分らなくなる事が有るのだが、何処にその違いの基準を置けば良いのだろうと考える事が有る。あくまでも私の私信に過ぎないのだが、その違いは、自分の気分を重視するか、相手の気分を考えるかによるもだと思う。さらにそのバランスと言う事なんだろう。損や得を抜きにして、人生の価値として考えてもそのバランス(調和)が優れているほうが、美しい人生のハーモニーを奏でながら生きていけるのでは無いだろうか。人はやっぱり、自然の中に生かされている生き物の一つなんだと思う。蝉や蛙と何処が違うと言うのだろうか。 |
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| 写真 文 : さだひろし |
| M高原・夏の朝(eyeVio動画) |
●牟礼岡団地(三井ニュータウン)は鹿児島市のベッドタウンとしても人気の場所です。 |
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