失敗しない家造りの為に!(注文建築について)
「家造りのプロが請け負って家を造るのに、なぜ失敗するケースも多いのか?」
●思い入れは強いが知識の少ない依頼主と、知識は豊富だが意識の足りない工事スタッ フとのギャップがそこには介在するのだと思います。
●そこで、私が経験した幾つかの事例を取り上げると、以下のような失敗例がありま す。
@建築コストにこだわり過ぎた(A)さん
(A)さんは、私も個人的に親しくしていた方なのですが、当時私が勤務していた住 宅会社の見積もりよりも、はるかに安い見積もりを出した工務店で建築しました。安 すぎて異常だと忠告したのですが、案の定追加工事請求の山で相当もめたそうです。
※極端なローコスト見積もりはご用心です。私がもっと見積書の内容までチェックす
ればよかったと反省しています。
Aお任せタイプの(B)さん
(B)さんは、新聞広告の土地情報で知り合ったお客様で、建築条件付で契約したの ですが、住宅建築についてはお任せするので、総予算にあわせてくれれば標準仕様で
OKとのことで、着工してから間取り変更や仕様変更が相継ぎ、結局最初でグレード アップしていた方が安くつきました。
※費用折半で折り合ったのですが、どちらにとっても不利益でした。もっと打ち合わせ
確認をすればよかった!
B家相にこだわり過ぎた(C)さん
(C)さんに注文頂いた家は、家相にこだわった本人の間取りプランで、知り合いの
物知りの方に見ていただいたというプランだったのですが、トイレや浴室が南側に
有ったり、居室が北側で居住性が良くないプランでした。
いろいろ変更の提案をしたのですが、結局聞き入れられず、そのまま建築しました
が、数年後には売却したいと相談があり、価格も相当下がってようやく売却できまし
た。
※家相は理論的に正しいものも有るのですが、中には極端に理不尽なものもありま す。また、土地形状によっては、家相を度外視する必要もあります。
●まだまだ、たくさんの事例が有るのですが、家造りで失敗しているケースは幾つかの 傾向に分類できるようです。
ア、不誠実な業者の責任によるもの。(倒産、手抜き工事、不注意、不当利益等)
イ、双方の打ち合わせ不足によるもの。(間取り、仕様、追加工事、工期の変更等)
ウ、施主の認識不足によるもの。 (工事中の変更工事、資金不足、契約内容等) |
※ほとんどが設計及び施工業者の責任において善処すべき事なのでしょうが、実際に 被害に合うのは、施主側ですので(代金不払いという業者の被害もありますが)、失敗しない為にはしっかりした業者選択という必要もあると思います。
●以下(順不同)が注意すべき主な点だと思います。
@なぜ家を建てるのか、その目的をしっかり考えているか。
Aいつ家を建てるのか、時期は間違っていないか。
Bどんな家を建てたいのか、具体的なイメージがあるか。
C予算を把握できているか、下調べをしているか。 資金計画、返済計画は適切か。
D相談できる人はいるか、信頼できる人か。(設計士、営業マン、その他)
E設計、施工会社の選別は正しいか。
Fイメージに合った提案を受けているか。
G決断したことに後悔しないと思えるか。
H人任せでなく自分ですべてを確認しているか。
●マイホームは事業用物件の建築とは根本的に違って、その人一人一人の幸福の城造り
なので、満足の要素も一人一人違って当たり前だと思います。
●大切なことは、依頼する側と請け負う側の共同作業で、一軒の住宅が完成するという ことです。完成時の品質も大切なのですが、造っていくそのプロセスも、家造りで成功する為の相当な要因であることを、造り手の立場として深く実感し、大切にしたい と思います。
・・・以上は
メールマガジン「土地と建物の関係」(管理人佐田)の投稿文から引用しました。・・・
●どうぞお気軽にご相談下さい。担当者/佐田 弘
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